日本共産党

2004年2月11日(水)「しんぶん赤旗」

保険料アップ、給付カット

毎年、毎年、自動的に――

年金改悪案 政府が提出

小池政策委員長が談話


 小泉内閣は十日、厚生年金保険料と国民年金保険料を毎年引き上げ、給付水準は少子化の進行などを理由に引き下げる年金改悪法案を閣議決定しました。日本共産党の小池晃政策委員長は同日、「年金大改悪法案の撤回をつよくもとめる」との談話を発表し、法案の撤回を強く求めました。

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 これまで政府は、保険料引き上げ、給付の引き下げを五年ごとに実施しましたが、その際、国会に法案を提出し、審議してきました。今回の法案では、保険料値上げ、給付引き下げのたびに法案を提出する必要がなくなります。国民の目の届かないところで決める仕組みで、前例のない年金制度改悪となっています。

 同法案は、厚生年金保険料(現行、年収の13・58%、労使で半分ずつ負担)を今年十月から引き上げ二〇一七年度から18・30%で固定します。国民年金保険料(現行一万三千三百円)は〇五年四月から毎年二百八十円(月額)引き上げ、一七年度から一万六千九百円とすることを明記しています。

 給付水準については、賃金や物価が上昇しても、少子化による「公的年金全体の被保険者の減少」と年金受給者の「平均的な受給期間の伸び」(平均余命の伸び)を差し引いて自動的に引き下げます。厚労省のモデル世帯(夫が四十年加入、妻が専業主婦)で、現役世代の平均収入の59・3%から、二〇二三年には50・2%にまで引き下げます。


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