日本共産党

2004年2月13日(金)「しんぶん赤旗」

イラク派兵で民間技術者派遣要請

口止めの事実認める

防衛庁長官

衆院予算委で佐々木議員が追及


 石破茂防衛庁長官は十二日の衆院予算委員会で、イラク占領支援のためクウェートなどに派兵されている航空自衛隊のC130輸送機の補修のため、民間企業の技術者の派遣要請を公表しないよう“口止め”していたことを事実上認めました。日本共産党の佐々木憲昭議員が追及したもの。

 佐々木氏は、防衛庁からの“口止め”要請を記した、川崎重工の一月二十六日付の内部文書(本紙八日付報道)をもとに質問。「防衛庁が川重に対して準備要請をした」と書かれていることを示し、「派遣要請は事実か」とただしました。石破長官は「メーカーでないと直せない部分についてお願いすることは通常、ありうる」とのべました。

 さらに内部文書に、「(派遣要請が)外部に漏れぬよう細心の注意をするよう求められているが、本日、内局航空機・通電課長より、この趣旨についての再々度の念押しがあった」、その理由として「自衛隊派遣に係(かかわ)る国会審議が山場を迎えている」と記されていることを指摘。「防衛庁は公表を隠すよう、何度も念押ししたのか」と追及しました。

 石破長官は、「関係企業から防衛庁に、企業名の公表について問い合わせがあった。担当者は『当日は国会の審議中で、部内調整に時間がかかるため、すみやかに回答できない』と答えた」事実を明らかにしました。

 佐々木氏は、「民間技術者の命にかかわる重大問題を、国民にも国会にも知られないよう、こっそりやろうとしている。きわめて悪質だ」と批判しました。


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