2004年2月14日(土)「しんぶん赤旗」
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陸上自衛隊久居駐屯地(三重県久居市)の第三三普通科連隊が十三日、三重県多気郡、度会郡内の一般道で徒歩行進訓練を実施しました。
訓練には約六百人の隊員が参加。五十―百人規模の小隊に分かれて松阪市や飯南町、度会町などの出発地点を午前五時に出発、正午ごろ大宮町内に集結しました。
同連隊は「災害時に速やかな救援活動ができるよう土地勘を養うための訓練」などとしています。しかし日中、一般道を歩く武装集団は異様な光景で、小銃を持った迷彩服の自衛隊員の行進に、住民から驚きの声が上がりました。
大宮町で乳母車を押しながら隊列を見送っていたおばあさんは「おう怖い。昔を思い出す。戦争はごめんやに」と話していました。
今回の訓練では、関係自治体に自衛隊から連絡が入っていたことが事前に明らかになり、日本共産党や民主団体がそれぞれの自治体へ、訓練を中止させるよう申し入れました。
イラクへの自衛隊派兵が強行される情勢のもとでの町中の軍事行動を厳しく批判する日本共産党の申し入れにたいし、ある自治体の首長は「うちだけで自衛隊に町を通るなとは言えない」としながらも「共産党さんの言うのは当然」と話していました。