2004年2月15日(日)「しんぶん赤旗」
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広島県呉市の呉港を母港とする海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」が北海道経由でイラク派兵に出発した十四日、バースの対岸に多くの市民が集まり、「呉港を出撃基地にするな」と抗議の声をあげました。
非核の呉港を求める会(本藤修代表世話人)が呼びかけた緊急行動には約四十人が集まり、「『おおすみ』出発ノー」などと書いた横断幕を掲げて民主団体の代表らがハンドマイクで訴え、「自衛隊はイラクから撤退せよ」「殺し殺されてからでは遅いぞ」とシュプレヒコールをあげました。
日本共産党の藤本さとし参院広島選挙区候補は「アメリカ占領軍に多数の犠牲者が出ているように、自衛隊が行くところが戦闘地域になる。被爆地ヒロシマの県内から侵略の歴史を繰り返すことは絶対に許されない」と抗議。県平和委員会の湯川寛子代表理事、県労連の内谷富雄事務局長、岡山県労会議の藤田弘赳事務局長、日本共産党の奥田和夫呉市議らが次々とマイクを握りました。
交通規制や機動隊の警備が敷かれた中をものものしく出発する「おおすみ」を見て、非核の呉港を求める会世話人の佐伯真弓さんは「出港したバースは戦前に戦艦大和がつくられたドッグのすぐそば。海軍が復活して戦前に逆戻りするようで悔しい。派兵を許さない運動をさらに強めたい」と話していました。