2004年2月17日(火)「しんぶん赤旗」
クウェートからの報道によると、同地で開かれていたイラク周辺諸国外相会議は十五日、占領軍の撤退とイラク復興で国連が中心的役割を果たすことを求める最終声明を採択して閉幕しました。会議には、サウジアラビア、ヨルダン、シリア、トルコ、イラン、クウェートとイラクのゼバリ「外相」が出席しました。
声明は「イラクの移行プロセスの初めから終わりまで国連が中心的責任を負うことができるように、国連の役割を強化する重要性」を強調。国連が負うべき「責任」は、「占領国の撤退のための基盤をできるだけ早く準備すること、憲法制定、選挙実施、権力移譲を早めるために助言と技術的専門知識を与えること」とされています。
声明はイラクに領土保全と主権を確保する必要性も確認。英BBC放送によると、イラク「外相」は「イラクの政治的未来を決定することはイラク人自身にまかせよ」と語りました。
会議でイラクは、同国内で米国主導の占領軍を攻撃している勢力が周辺国から進入しているとして、流入防止のための「断固とした措置」を取るよう参加国に要求。しかしシリアなどは外国からの流入を否定し、声明は「治安と安定の達成に向けたイラクによる努力」を支持する必要性に触れるにとどまりました。