2004年2月20日(金)「しんぶん赤旗」
【パリ=浅田信幸】フランスのドビルパン外相は十九日付仏紙フィガロのインタビューで、イラクの主権回復については六月三十日の期限を順守する必要性を指摘、また北大西洋条約機構(NATO)のイラク関与については「慎重でなければならない」との見解を改めて示しました。
同外相は、イラクの主権回復の「リズムを維持すべきだ。たとえこの日までにプロセスが不完全であっても、それは六月以降も継続される」と指摘。総選挙の実施では、「イラク人勢力全体を集合する国民会議」の招集、あるいは現行の暫定内閣を「暴力を拒否するすべての政治社会勢力に広げる」可能性を選択肢にあげ、「移行政権」を樹立するよう提案しました。
米国が求めているNATOのイラク関与の問題では、「イラク政府の要請」と「国連の事前合意」が前提条件になると強調。アラブ諸国から「侵略と見られかねない事態に対して慎重であるべきだ」と述べ、連合国暫定当局が支配する現状での直接関与には反対する姿勢を改めて明確にしました。