2004年2月22日(日)「しんぶん赤旗」
【北京=小寺松雄】中国国営新華社通信が主管する「参考消息」紙十九日付が、「イラクは日本の軍隊を歓迎していない」という現地特派員ルポを掲載しました。イラク入りした「日軍(自衛隊)」へのイラク人や現地にいる中国人の発言を紹介しています。
家族が被害を受けたため病院に来ていたイラク人の母親は「日本はアメリカの共犯者だ。イラクがいっそう爆撃にさらされる」と語っています。
中学校教師(43)は「派兵する国がいくら増えても、われわれはこの国で何ら発言権がないことに変わりはない」と発言。あるジャーナリストは「いま必要なのは外国軍が撤退すること」と訴えています。
女性医師は、「製品がいいので日本の印象は良かったけど、いまイラク人が武器を抱えた日本人を見たら見方は変わる」と語りました。
サマワにいる中国人ビジネスマンはものものしい武器を携帯して進む自衛隊を目のあたりにして、「これでどうしてイラク復興を援助するといえるのか」と語りました。バグダッドにいる中国人も「日本が正式に米占領軍の一員になった以上、米占領に反対するイラクの人々の矛先は日本に向く。われわれ東洋人だって襲撃に遭いかねない」と言います。
記事は、自衛隊がいくらかの援助をするにしても、ほとんどのイラク人は「武器を持って入りこんできた者は歓迎しない」という気持ちだと指摘。最後に元兵士の次のような言葉を紹介しています。「武装してこの国にやってきた日本人は、われわれにとってはアメリカ主導の占領軍の一員だということだ。もし日本が本当にわれわれを助けたいというなら、兵士でなくどうして経済スタッフを派遣しないのか」