2004年2月24日(火)「しんぶん赤旗」
東京都狛江市の矢野ゆたか市長は二十三日、新年度予算案(一般会計二百四十三億三千万円)を発表しました。予算案は、不況で市民生活が厳しくなっているなか、市民の切実な要求と願いにこたえ、市民生活を支援するものになっています。
市民の要望が強い市内循環福祉バスを四月から運行します。特別養護老人ホーム「こまえ苑」や福祉施設「あいとぴあセンター」などの送迎バス三台を活用し、一日二十便を運行する計画です。
子育て支援では、毎年拡大してきた乳幼児医療費助成制度をさらに拡大し、十月から五歳未満児の所得制限をなくします。小さな子どもをもつ親にとって小児救急医療体制の充実は切実です。同予算案には、隣接している調布市と連携して、十月から慈恵医大病院で、平日午後十時まで小児救急医療を実施するための予算が盛り込まれました。
毎年支給している敬老金は、他市では縮小・廃止が続いていますが、同市では来年度も継続。精神障害者の地域生活を支援する支援センターを開設するなど、高齢者、障害者施策を進めています。
矢野市長は、「市民が主人公」の市政の前進を目指し、二〇〇三年度には「狛江市の市民参加と市民協働の推進に関する基本条例」を施行。予算案では、市民ボランティア育成のための予算など、条例の具体化がはかられています。