2004年2月27日(金)「しんぶん赤旗」
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「全国の経験も生かし、たたかいをいっそうひろげていく決意を新たにした」―全国革新懇が二十五日に東京で開いた「憲法改悪反対運動の推進をめざす交流・全国会議」には全国から二百十三人が参加。憲法改悪を許さない運動を前進させる決意がみなぎる会議になりました。
会議では、改憲勢力による競い合いという戦後もっとも重大な局面にある憲法状況にふれつつ、世界の平和の流れに逆らう憲法改悪を許さず、「憲法改悪反対」の一点で有権者過半数を結集する壮大な運動をおこそうとの提起が正面から受けとめられました。
参加者は「憲法改悪をめぐる情勢分析をはじめ、反対運動の方向、行動提起はともにわかりやすく確信につながるものだった」「時宜にかなった会議で、全国の貴重な経験を生かして立ち遅れている地域、職場の活動を発展させていきたい」と確信を深めました。
討論では、草の根のエネルギーと結んで共同を草の根から広げる努力が各地から報告されました。
大阪革新懇の代表は、憲法にかかわる五団体(憲法会議、九条の会、護憲・大阪の会、九条連、憲法を生かす会)と革新懇が立場の違いをこえてイラク派兵反対の街頭宣伝にとりくむなど「共同が大きく前進しはじめている」と紹介。
昨年十一月からはじめた駅頭宣伝が八十回に達したと報告したのは愛知・春日井革新懇です。「できるところから」と二人で始め、署名が千三百人を超えたとのべ、「改憲のための国民投票法案を阻止する足場を築きたい」と決意を語りました。
昨年末に結成された神奈川・茅ケ崎革新懇は、革新懇メンバーが「九」のつく日に駅前でパネルをもち立っている“反戦スタンディング”のとりくみを紹介。共感する人たちが次々と増えて二十人ほどになり、九条を読み上げたり、替え歌を歌ったり、署名をよびかけたりと、一人ひとりが思い思いの行動でアピール、ホームページでこの行動を知った女子高生が「『ピースおじさん』に会いたい」と見にくるなど、一人で始めた行動が次第に広がっていると発言、参加者の注目を集めました。
昨年九月から憲法九条を守る平和キャンペーンにとりくんでいる京都・乙訓革新懇は、憲法改悪反対署名を住民過半数集めることを正面にすえて論議。署名の担い手になる“憲法ボランティア”を募ると、つながりのなかった五人が応募してきたと紹介し、「十八ある小学校区ごとに『九条の会』をつくり、草の根運動をしていきたい」とのべました。
昨年結成したばかりの埼玉・見沼革新懇は、地域で初のピースウオークにとりくみ五十五人が参加。まったくつながりのない女子学生も参加したと紹介しながら、幅広い共同を草の根から追求できる地域革新懇の存在意義を強調しました。
若者の力を生かすとりくみや団体の発言も注目されました。
岡山革新懇は、若者を中心にした実行委員会でイラク戦争と占領に反対する「3・20国際共同行動日」にとりくむことを決めました。第一回実行委には三十人が集まり、千人規模の集会、人文字やキャンドル、パレードなどを企画し、ホームページもつくったことを紹介。「3・20を成功させ、憲法改悪反対のたたかいにつなげていきたい」とのべました。
新日本婦人の会の代表は、埼玉のある班が「九条の中身を知らない」という若い母親たちとともに、九条のタペストリーを作るなかで内容を学び、そのタペストリーを使い公園などで署名行動していると報告。兵庫の西宮支部は昨年、他の団体にも知らせながら「憲法講座」を四回、のべ三百人をこえる参加で成功させたと語りました。
自治労連の代表は、港湾が軍事利用された戦前の苦い教訓にたって戦後は自治体の管理になった経過も紹介しながら、地方自治を破壊する憲法改悪・有事法制への反対運動で前進をつくりたいと決意をのべました。