2004年3月7日(日)「しんぶん赤旗」
石埼学・亜細亜大学教授ら法学者五十六人は六日までに、「立川自衛隊監視テント村への弾圧に抗議する法学者声明」を発表しました。
この問題は、警視庁立川署などが先月二十七日、自衛隊イラク派兵に反対するビラを配布するために、自衛隊員の住む官舎に立ち入ったとの容疑で、住居不法侵入罪で、市民団体「立川自衛隊監視テント村」のメンバーら三人を逮捕、事務所や自宅などを家宅捜索したもの。
声明は、ビラが配布された郵便受けは外部からの情報を受け取るために設置されたもので、三人の行為は住居侵入罪にあたるかどうかについて疑問がある、と指摘。そのうえで、「今回の措置には、自衛隊のイラク派兵に反対する市民団体を狙い撃ちにし、その正当な表現活動を制限することに真の目的があると言わざるを得ません」と強調しています。そして「法学者は、この事態が、市民の正当な表現活動を抑圧し、民主主義社会を萎縮させるではないかという危機感を抱いてい」る、と訴えています。声明には、奥平康弘・東大名誉教授、水島朝穂早大教授ら憲法学者や刑法学者らが参加しています。