日本共産党

2004年3月21日(日)「しんぶん赤旗」

“占領支援の派兵やめよ”
反戦の心をひとつに

各地で3・20国際共同行動


「運動の輪広げよう」

東京・芝公園 雨の中 次々語り

 「ストップ イラク占領」「自衛隊のイラク派兵反対」の文字の浮かぶビニール傘や黄色の菜の花、色とりどりの風船がゆれます。東京・芝公園で開かれた「3・20国際共同行動IN東京・芝公園」集会。参加者はふりしきる雨のなか、滴をあびながら、壇上からの訴えに、「そうだ」の声や拍手で応えました。この日、東京では十五地域で集会などがとりくまれました。

 全労連の熊谷金道議長が主催者あいさつ。自衛隊派兵という既成事実をつくり、集団的自衛権の発動、憲法改悪を狙う小泉政権の野望を許さないとの訴えに、「よしっ」の声が響きわたりました。

 日本共産党の志位和夫委員長のあいさつの後、社民党の福島瑞穂党首のメッセージが読み上げられました。原水協の土田弥生さんが世界五十カ国で平和の行動がとりくまれていることを報告し、スペイン平和財団のビクタ・デ・ラ・バルレッタさん、同時多発テロ犠牲者の遺族でつくる「平和な明日をめざす9月11日家族の会」のリタ・ラサールさんのメッセージを読み上げました。ハンガリー労働者党のジュラ・トゥルメル議長が登壇し、紹介されました。

 評論家の佐高信さんは、イラク派兵反対の署名を提出した宮崎の高校生にたいし、小泉首相が「国際政治の複雑さを教えないと」とのべたことにふれ、「国際政治の複雑さを知らず、アメリカに従っているだけなのが小泉首相でないか」とのべました。

 陸・海・空・港湾労組二十団体を代表して中川香・航空安全会議副議長がエール交換のあいさつ。中川さんは、「イラク戦争反対の思いを一つにした日として、記憶に残る日にしよう」と訴えました。またワールドピースナウ実行委員の一人で、「許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健事務局次長がともにイラク戦争反対の運動の輪を広げたいとあいさつしました。

 ピーストークでは、若い母親と高校生が、横断幕やプラカードを手に登壇。東京・世田谷在住の金子桃子さん(31)は、二歳の娘のためにも自衛隊派兵反対を訴えたいと、思い切って駅前の宣伝・署名に参加したと語りました。高校生は、高校生も戦争や平和のことを考えていきたいと二十一日に「全国高校生平和大集会」を開くとのべました。


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「福岡県民大集会」後、博多の街をデモ行進する参加者。手前右から2人目は仁比そうへい参院比例候補=20日、福岡市

7千人が「平和守れ」

福 岡

 「イラク戦争やめよ!3・20国際連帯行動」に連帯して、福岡市で二十日に開かれた「守ろう!平和と憲法 許すな! 年金改悪・大増税 福岡県民大集会」には、県下からハチ巻き、ゼッケン姿の参加者がぞくぞく集まり、会場の冷泉公園(同市博多区)は七千人で埋まりました。

 主催者の西山徹実行委員長(福岡県春闘共闘連絡会議議長)は「自衛隊のイラク派兵は、憲法九条を真っ向から踏み破るもので、絶対に容認できない」と批判し、イラク派兵の撤回を求める草の根の運動を呼びかけました。

 日本共産党の仁比そうへい参院比例候補と、つの豊臣参院福岡選挙区候補がそろって壇上にあがり、仁比氏が「世界中の人たちが人間らしく生きていくことができる社会を若い世代に引き継ぐとともに、すべての子どもたちに平和の“青い空”をとりもどしていこう」とあいさつをしました。

 参加者は二コースに分かれて博多の街をデモ行進しました。

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繁華街をアピールしながら歩く参加者=20日、京都市中京区

思想信条超え幅広く

京 都

 京都では、府内二十カ所以上でデモ行進や鐘つきなどを行いました。思想信条の違いをこえ幅広い市民や団体でつくる「STOP!イラク派兵・京都」(服部待、黒木順子両代表)がよびかけた「ピースアクションinきょうと」には三千人が参加。この一年で最大の行動になりました。

 鴨川河川敷で開いた集会では犠牲者を悼み、戦争終結を願い黙とう。服部代表は「自衛隊がイラク人を殺す前に、隊員が殺される前に、勇気をもって日本の首相が自衛隊撤退を表明することを願ってやまない」と述べました。

 参加者は、「アメリカはイラクから撤退せよ」「自衛隊のイラク派兵反対」と訴え、虹色の旗やバンダナ、色とりどりの風船を振り、祇園・八坂神社までの繁華街一・八キロをパレードしました。

 横田いずみさん(34)=西京区=は「アメリカの戦争好きが、世界を暴力でいっぱいにしている。平和憲法をもつ日本政府はもっとしっかりしてほしい」と、三歳の娘と一緒に歩いていました。

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3000人以上が参加した「ワールド・ピースウオーク・in神戸」の集会=20日、神戸市

高校生や僧侶が訴え

兵 庫

 神戸市でおこなわれた「ワールド・ピースウオークin神戸」には、百五十団体三千人以上が参加しました。

 三宮の東遊園地で集会が開かれ、主催団体を代表して、平山芳子神戸YWCA総幹事が「一日も早くイラクでの占領を終わらせ、自衛隊をはじめすべての外国の軍隊の撤退を求めます」と高らかに宣言。高校生、僧侶、労働者、弁護士の代表も平和の思いを訴え、会場から歓声と拍手が沸き起こりました。

 参加者は、二コースに分かれてJR元町駅前まで元気に行進。沿道の人たちが手を振ってこたえました。小泉首相のイラストを首にかけて歩いていた田中耕太郎さん(54)=明石市=は、「あいまいな答弁で逃げようと思っても世論は許さないぞ、と小泉首相にいいたい」と語りました。

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群馬県庁前をパレードする参加者=20日、前橋市

女性たちがパレード

群 馬

 「イラク派兵反対、憲法九条を守れ」をかかげ、日本共産党群馬県女性後援会連絡会は二十日、前橋市内でパレードを実施。約七十人が風船やプラカードをもち「青い空は」を歌いながら平和をアピールしました。

 玉村町の浅井美知子さん(56)は「環境も人の心も破壊する戦争を繰り返してはならない。青い地球を後世に残したい」と話していました。

 前橋公園前での出発集会で日本共産党の小笠原しんめい参院群馬選挙区候補は「大義のないイラク戦争と不法な軍事占領への怒りが世界中で高まっています。派兵反対、憲法九条守れの声をいっそう強めましょう」と呼びかけました。

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「自衛隊派イラクから撤退せよ」などの唱和を繰り返し、商店街を行進する3・20行動参加者=20日、水戸市

唱和を響かせ行進

茨 城

 茨城県水戸市でおこなわれた3・20行動には、労組、平和・民主団体などから約二百人が参加。「自衛隊のイラク派兵反対」「憲法九条を守れ」などの唱和を響かせながら、同市中心商店街を行進しました。

 これに先立ち、JR水戸駅北口で宣伝行動をおこない、各団体の代表がマイクを握り、訴えました。

 日本共産党の田谷たけお参院選挙区候補は「草の根から『戦争反対、憲法守れ』の運動を広げていこう」と訴えました。

 一年前に戦争が開始された午前十一時三十三分にあわせ、「自衛隊はイラクから撤退せよ」といっせいに唱和しました。

 参加していた大学一年の女性は「昨年の今ごろは入学準備中で、戦争が始まったときにはショックを受けました。平和を守る運動が大切だと思います」と話しました。

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3000人の参加者でつくった「平和」の人文字=20日、名古屋市中区・久屋市民広場

3千人で人文字

愛 知

 午後一時すぎ、名古屋市中区久屋市民広場では、三千人の人たちによる「平和」の人文字がくっきり浮かびあがりました。市民団体、労組や、政党では日本共産党、新社会党でつくる、憲法と平和を守る愛知の会が呼びかけたものです。「平和」と大きく書いたピンクの紙をいっせいに大空にかざして、アピールしました。

 十八、十九日、二夜連続でピースキャンドル行進をしてきたという「戦争法に反対する岩倉連絡会」の林久美さん(41)は、街頭で市民に呼びかけてつくったという「平和」と書いた“千人針”の横断幕を持って参加。「自衛隊でなくても支援できることはいっぱいあるはず。今さら反対しても仕方ない、という人もいますが、ここであきらめたら絶対だめ」

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イラク戦争反対を訴えるピースアクション参加者=20日、大津市

市内ピースウオーク

滋 賀

 滋賀県大津市では二十日、福家俊明・三井寺長吏など宗教者や平和団体、県労連代表など十一人が呼びかけたピースアクションに約三百五十人が参加。琵琶湖岸で集会を開いたあと、市内をピースウオークし、イラク戦争開戦の時刻には、マラカスやタンバリンを鳴らし、「憲法9条を守ろう」のプラカードを高く掲げました。

 自衛隊のイラク派兵反対を訴えて今年一月、県内から東京まで八百キロを一人で歩き通したスポーツ店経営の広瀬知重さん(64)も「有事法案など許せないことだ」と元気に参加しました。

 県内ではこのほか八カ所で集会やピースウオークがおこなわれ、合計で約六百人が参加。

 新日本スポーツ連盟が大津市内で国際平和共同行動協賛のテニス大会を開催し、九十人が参加。長浜市や草津市などでは寺院の鐘が打ち鳴らされました。

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イラク派兵撤回などを訴えてデモ行進する集会参加者=20日、千葉市

ラブ&ピース集会

千 葉

 千葉県では千葉市内で「ラブ&ピース守ろういのち・くらし3・20集会」が開かれ、雨の中県内各地から三千五百人が参加しました。

 日本共産党の小池晃政策委員長・参院議員、浅野ふみ子参院選挙区候補が参加し、小池氏が国会情勢を報告しました。

 参加者は「世界に一つだけの花」を歌い、イラク戦争が開始された午前十一時三十三分には鐘を合図に黙とうしました。

 集会後、市内をデモ行進し「イラクから自衛隊は撤退せよ」「憲法九条を守れ」「年金改悪許すな」と唱和しました。

 生後三カ月の赤ちゃんを抱いて参加した真庭智子さん(29)=千葉市花見川区=は「子どものためにも、憲法九条を守りたい」と話していました。

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ハートと9の人文字で憲法九条守れをアピール=20日、和歌山市

人文字で9条守れ

和歌山

 「国際反戦行動 in Wakayama」が和歌山市の和歌山城西の丸広場で開かれ、参加した三百五十人が、人文字でハートと数字の九をつくり憲法九条守ろうとアピール。日本共産党の国重秀明参院和歌山選挙区候補が平和を守るため全力をあげる決意を表明しました。友人たちと和歌山県海南市から参加した河野美和さん(17)は「『赤旗』とテレビなんかの報道は違いますよね。私は本当のことを知りたい。みんな本当のことを知って考えてほしい」とのべ、中井元さん(18)は「アメリカはすぐに撤退すべきです。イラクの国民をまきこんでひどいと思います」と怒りました。

 参加者らは雨が降り始めたなか、イラクからの自衛隊撤退などを訴え市内をデモ行進しました。

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800人が参加した「へいわ」の人文字=20日午後、岡山市

高校生ら多彩に集う

岡 山

 「未来を信じて、NO WAR!」「岡山から世界へ、NO WAR!」――。二十日、午後三時四十分、市街中心部では、「へいわ」の人文字を完成させた八百人の参加者の叫びが、どとうのように響き渡りました。

 実行委員会をゆだねられた若者たちの呼びかけにこたえて、多彩な顔ぶれが集った「イラク戦争一周年国際共同行動3・20inおかやま」。同県で、米英のイラク戦争と占領に反対するこれまでの行動で、最大規模のとりくみになりました。

 「STOP THE WAR FROM岡山」や「笠木透と雑花塾」など県内外のミュージシャンたちは「人々の世論が戦争をとめる」と歌い、山陽女子高等学校放送部の女子生徒らは「戦争のまっただなかで、わたしたちは平和を待っています」と「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」の朗読劇を演じました。

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「人間の鎖」で米軍岩国基地を包囲した参加者たち=20日、岩国市

人間の鎖で基地包囲

山 口

 米英軍が国際法を無視し、イラクに攻撃を開始してから一周年となる二十日、山口県の労働組合や民主団体などでつくる「3・20『人間の鎖inいわくに』実行委員会」(吉岡光則実行委員長)は、米軍岩国基地で「人間の鎖」をおこない約千二百人が参加、反戦・平和を訴えました。

 東和町からかけつけた藤村栄子さん(77)は、「戦争を知らない政治家たちが、日本を変な方向へ向かわせようとしている。戦争を経験したものとしていても立ってもいられなくて来た。ただちに自衛隊を撤退させるべきです」と話しました。下松市から参加した女子高校生は、「こんなに多くの人が来ているのに驚いた。日本はアメリカに追随するのではなく、平和的な手段でイラクの復興を支援すべきだと思います」と語っていました。

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ダイインで戦争に抗議する参加者=20日、徳島市

リレートークで訴え

徳 島

 徳島市では日本共産党徳島県委員会、社会民主党徳島県連合、新社会党徳島県本部や市民団体など五十四団体でつくる実行委員会の主催で「3・20平和のためのワールド・アクション徳島」が藍場浜公園で開かれました。小雨の降る中一千人が参加し、集会アピールを採択したあと、市内を一時間にわたってピースウオーク。

 ダイインやリレートーク、ライブコンサートなど終日、平和を考えたり、行動する企画がくりひろげられました。

 リレートークでは日本共産党の春名直章前衆院議員が「イラクに軍隊を派兵していたスペインでは、軍隊を撤退させるという新しい政権が誕生しました。世界は平和の方向で流れています。人を殺すな、血を流すな、イラク戦争ノーの声をいっしょにあげていきましょう」と訴えました。


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