2004年3月24日(水)「しんぶん赤旗」
子どもの医療費助成が広がり、就学前(六歳を超えて小学校入学前の年齢)まで実施している市町村数が通院で千八十二、入院で千八百五十九、小学校以上が通院で百七、入院で百五十二あり、あわせて通院で千百八十九(全市町村数の約37%)、入院で二千十一(同約63%)にまで増えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)などの調査でわかりました=いずれも二〇〇三年四月一日現在=。
一九九八年と比べ、通院は約十四倍、入院は約五倍と五年で大幅に増えています。
さらに、二〇〇四年度から東京・北区で全小中学生の入院費を無料にするなどの動きがすすんでいます。
通院・入院ともに医療費助成を高校卒業まで実施している京都府の園部町、八木町(ともに所得制限なし、一医療機関につき自己負担が月二百円必要)のような例もあります。
一方、医療費助成が3歳未満までという市町村数は、通院で千八十五(約34%)、入院で四百十八(同13%)あります。市町村の格差が大きくなっています。
「乳幼児医療費無料制度を国に求める全国ネットワーク」(保団連、新日本婦人の会、全日本民主医療機関連合会、日本生活協同組合連合会医療部会で構成)などが地方自治体の乳幼児医療制度の拡充を求めて粘り強く取り組んできました。
市町村で格差が広がるなか、同ネットワークは「当面、就学前までの助成制度を国が創設し、市町村を財政的に支援していくことが必要だ」と運動をすすめています。