2004年3月30日(火)「しんぶん赤旗」
全国生活と健康を守る会連合会(全生連)は二十九日、国会行動に取り組み、年金改悪の撤回、生活保護の老齢加算廃止の中止などを求めました。全国から集まった百人の参加者は、厚生労働委員の衆参国会議員への要請や、各省庁との交渉に臨みました。
行動に先立ち、島田務会長があいさつ。日本共産党の山口富男衆院議員が年金改悪法案について報告し、国会外の運動とも連携してたたかう決意を表明しました。
生活保護についての厚労省との交渉では、老齢加算の廃止について、激しい議論が交わされました。厚労省の担当者が廃止の理由について、「一九九九年の調査をもとに算出したところ、六十代の消費支出と比べ、七十代のそれが少なく、あえて加算する必要性が認められなかった」と説明すると、参加者から「消費が少ないから減らすではなく、保護費が少ないから消費できないんだ」などの意見が相次ぎました。
担当者は、「六十代では(加算がなくても)生活できたのに、七十歳以上では無理なのですか」などと、困窮する人たちに背を向ける態度に終始しました。
七十七歳の女性は、「生活保護では、死んでも火葬までしかしてもらえない。その先のことを考え、お金を使わずに貯金している。低い方に合わせるのではなく、保護費をあげることを考えてほしい」と訴えました。
自動車の保有を理由に、保護申請さえ拒否するケースが相次いでいることについて厚労省は、「拒否はしない。徹底する」と回答しました。
横浜・鶴見生活と健康を守る会の淡路陽子さん(68)は、冬でも暖房を使わず、夜は湯たんぽを抱いて布団にくるまっているといいます。「お金を使いたくても、使えない。少ないし、もしものことを考えると不安だからです。そういう暮らしを、一度経験してほしい」と話していました。