2004年3月31日(水)「しんぶん赤旗」
自民、民主、公明の改憲派議員でつくる憲法調査推進議員連盟の総会が三十日、都内のホテルで開かれ、現職法務大臣の野沢太三参院議員が副会長に就任しました。憲法尊重擁護義務を負う閣僚の中でも、「基本法制の維持及び整備、法秩序の維持」(法務省設置法)を任務とする組織の長が、改憲論議の先頭に立つことは、法秩序への信頼をゆるがす重大問題です。
同議連は憲法調査会設置をすすめた議連が前身。「新時代の憲法について議論を行う」(設立趣意書)とし、改憲論議を進めることを目的としています。改憲手続きを具体化する憲法「改正」国民投票法案も二〇〇一年にまとめ、国会提出を狙っています。
野沢法相自身も、昨年十一月の就任直後、「今の憲法は見直すのが適切ではないか」とのべ、とくに集団的自衛権の行使を可能とする九条改悪の考えを示し、問題となりました。
総会では会長に中山太郎衆院議員(自民)を再任、幹事長に野田毅衆院議員(自民)、事務総長に北沢俊美参院議員(民主)を新たに選出。中曽根康弘元首相が最高名誉顧問、元首相の羽田孜、海部俊樹の両氏が最高顧問に就任したほか、鳩山由紀夫民主党前代表、神崎武法公明党代表ら自民・民主・公明の有力議員が顧問に名を連ねるなど、改憲を競い合う状況を反映した役員構成です。
参加議員は、自民党二百十六人、民主党八十七人、公明党十二人、無所属二人、合計三百十七人にのぼりました。