日本共産党

2004年3月31日(水)「しんぶん赤旗」

「集積活性化法」ってどんな法律?


 〈問い〉 日本共産党の「予算組み替え要求」の中に「集積活性化法」にもとづく支援を強化するとありましたが、どんな法律ですか?(東京・一読者)

 〈答え〉 正式名称は「特定産業集積の活性化に関する臨時措置法」といい、一九九七年に制定されました。法制定の背景には、大企業の海外進出や低価格の輸入品の急増で産業空洞化がすすみ、ものづくりの基盤であり地域経済の担い手でもある産業集積(=特定地域に企業・工場が多数集中している状態)に深刻な影響を与える懸念が高まったことがあります。

 そこで政府は、産地や企業城下町と呼ばれる産業集積の活性化を図ることを目的とした「特定中小企業集積の活性化に関する臨時措置法」(九二年施行)を発展的に解消し、これまで支援を行ってきた「特定中小企業集積」に加え、製造業の発展を支える部品・金型・試作品等を製造する業種の集積地を「基盤的技術産業集積」と位置づけ、その集積機能を強化し、その活性化を促進するために本法を提案。法案は全会一致で可決成立しました。

 集積活性化法は、国が産業集積の活性化に向けた指針を「活性化指針」として定め、都道府県が指針に基づいて、集積地域ごとの「活性化計画」(計画期間はおおむね五年)を策定し、国の同意を得ることとしています。

 集積地域の中小業者や組合等は、活性化計画に基づく新技術・新商品の開発などを行う際、補助金や低利融資等の支援が受けられます。これまでに、特定中小企業集積地百八十二地域(うち百四地域は終了)、基盤的技術産業集積地三十八地域(うち三地域は終了)が取り組みを行っています。

 世界有数の産業集積地である東京・大田区は、「図面を紙飛行機にして飛ばせば、製品になって返ってくる」といわれたほどです。産業集積地の活性化のためには、地域全体を「面」として支援する施策がとりわけ重要です。(

 〔2004・3・31(水)〕


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