日本共産党

2004年4月6日(火)「しんぶん赤旗」

許すな年金改悪

4・15年金スト成功へ

いま労働者の“頑張り時” 埼労連

職場から宣伝、署名、国会包囲


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雇用や賃金、年金破壊を許さないとストでたたかうJMIU北村バルブ支部の組合員たち=3月18日、さいたま市

 全労連・国民春闘共闘委員会がよびかけた「年金改悪阻止4・15ストライキ」の成功へ全組合員参加を追求しよう―。埼玉では、埼労連(埼玉県労働組合連合会)が「〇四春闘最大の統一行動」に位置づけ、七千万人加入者と三千万人受給者のくらしを脅かす小泉内閣の年金改悪法案阻止へ大規模行動に立ちあがります。

 埼労連は、二月二十五日に「年金改悪反対」や「イラク派兵反対」を掲げ、県内八十九コースでちょうちんデモを実施。前日の労組や団体、自治体要請も含めると、一万三千人の組合員が行動しました。十五日の「年金スト」はそれをはるかに上回る二万人以上の参加をめざしています。

 「労働者のがんばりがいまほど求められている時はない」。東京都に隣接する草加市で働く労働者でつくる草加地区労執行委員の藤原二郎さん(69)は意気込みます。

 毎日のように寄せられる労働相談は、雇用不安におびえ、くらしを脅かされている労働者をはじめ、中小企業の経営者や市から紹介されたものもある、といいます。

 「連合系の組合役員がたまたま駅前で受け取った埼労連のビラを見て、『うちの会社と同じリストラ攻撃だ』と連絡してきました。いまでは一緒に駅前で年金改悪反対などのビラを配っています。広範な人の目に見え、音に聞こえる運動の大切さを実感しました」

千人の「直訴団」

 十五日の当日、埼労連は(1)職場からストライキ・職場集会・宣伝行動で全員決起しよう(2)地域から宣伝・署名活動に打って出よう(3)署名を集め、国会包囲行動に代表を送ろう―の三つの行動をよびかけています。国会には、職場の声を届けるための「直訴団」千人を送ることにしています。

 「政府や財界は、何が何でも国民に重い負担を押しつけ、給付を削ろうとしている。こんな身勝手は許さないとそれぞれの職場から『直訴団』を送りたい」と藤原さん。

 県南の戸田市で活動する戸田地区労では十五日、単産ごとのスト・統一行動に参加した後、三カ所の駅頭でいっせい宣伝を計画。いま、年金者組合戸田支部の組合役員が労組や団体、老人会などに手分けして参加を訴え、共同を広げています。

 戸田地区労の斎藤寛生事務局長(46)は「駅でビラを配布するだけでも、みんな小泉内閣への怒りがわいてきて、悪政とたたかうエネルギーがでてきます」といいます。

 県東部で活動する越労連も十五日、職場ごとに集会を開き、夕方に三カ所の駅頭・ターミナルで宣伝します。

 「埼労連が作製したビラを組織人員五千人に届け、短時間でも学習・討論してもらうようにしています。土建の組合員は無年金者も少なくなく、日本共産党が発表した『最低保障年金制度を実現し、いまも将来も安心できる年金制度をつくる』という政策は大いに歓迎です」。越労連事務局長で、埼玉土建越谷支部の宍戸出(いずる)書記長(33)は語ります。

組織の違い超え

 組織の違いを超えた共同も広がっています。

 埼玉春闘共闘と埼労連が三月中旬に開いた「労働組合講座」には、連合加盟や上部団体に所属していない労組役員も参加し、「年金大改悪 廃案めざす国民的運動を」「団体交渉のすすめ方」「労働条件はどう決まるのか」の三つの講座で熱心に討論しました。

 参加した組合役員からは「私たちの要求、悩みに答えるピッタリの学習会だった」「中小職場での運動について、全労連や埼労連がこんな真剣に考え、行動していることを知って感動した」と感想が寄せられました。

 埼労連の原冨悟事務局長は「七日には全県いっせい駅頭宣伝・署名や職場・団体訪問で年金改悪のねらいを広く知らせます。すべての組合員がこの一大行動に決起し、悪法を阻止する労働者の大きな流れをつくっていきたい」と話しています。


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