2004年4月7日(水)「しんぶん赤旗」
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学生無年金障害者訴訟で国が控訴した六日、控訴を前に原告や支援者ら二十人が車いすで国会の日本共産党控室を訪れ、志位和夫委員長に要請しました。
小池晃政策委員長、山口富男衆院議員、井上美代参院議員も同席しました。大阪地裁に訴えている原告で、無年金障害者の会代表幹事の原静子さん(59)は、国が立法措置を講じなかったことを違憲とした東京地裁判決に対し、控訴する動きを示していることに「ようやく見えてきた光がまた閉じられてしまう」と訴え、学生無年金者の立法措置を要請しました。
志位氏は、原告の人たちの長い運動と苦労が東京地裁判決に実った意義を強調し、「『控訴をするな』というのは当然の要求です。私たちは強く控訴するなと求めていきたい」と語りました。
さらに、学生無年金者問題の解決の方向性について、「地裁判決は、憲法一四条の法の下の平等に反すると国の責任を断罪したわけですから、問題を解決しようとすれば、障害基礎年金を満額支給できるようにすることしか解決方法はありえません」と強調。「福祉的な別の枠組みでやるのでなく、年金制度の枠組みのなかできちんと行うべきです。そうでなければ、せっかくの判決の趣旨が生かされません」と述べ、その実現を強く求めていく決意を表明しました。
原告と家族は無年金障害者となったがゆえの生活苦を切々と訴え、「共産党が国政の場で代弁してくれることを心強く思う」と語りました。
厚労相に党議員団
日本共産党国会議員団は六日午後、学生無年金障害者問題について坂口力厚労相に対し、(1)判決を尊重し、控訴を断念せよ(2)年金制度の枠内で無年金障害者の問題を解決すべきだ。障害基礎年金を支給せよ――との申し入れを行いました。