2004年4月10日(土)「しんぶん赤旗」
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イラク国内で三人の日本人が拘束された事件で九日、日本平和委員会は、東京・有楽町マリオン前で「自衛隊はイラクから即時撤退を」などと訴えました。会社員や、若いカップルなどが、自衛隊の即時撤退を求める署名に応じました。
署名板へまっすぐ足を運んだ会社員の男性(30)は、「イラクでの被害は日に日に大きくなっている。これ以上米軍がいても、イラクのためになるとは思えない。米軍に協力している自衛隊も、今回の事件を機に引き返すべきだと思います」といいます。
「とにかくいまは、すぐに自衛隊を撤退させてほしい」というのは、台東区から買い物にきた女性(68)。「小泉さんのやり方はブッシュさんだけに加担して、人さまの土地に土足で入り込むようなもの。イラクの人たちが怒るのも無理はない」と語りました。
日本民主青年同盟は九日、東京・渋谷駅ハチ公前で、イラクで拘束された日本人三人の命の安全確保と自衛隊の速やかな撤退を政府に求める緊急の宣伝行動をしました。シール投票では、「自衛隊は撤退すべきだ」が五十三人にのぼり、「撤退すべきでない」はわずか六人。「わからない」が十四人でした。シール投票を呼びかける同盟員のまわりに若者の輪ができ、小泉首相への一言カードに真剣なまなざしで思いを書き込みました。
大学二年生の渡野邊友生(わたのべ・ゆうき)さん(20)=神奈川県=は、「派兵すればイラクが混乱におちいるのはわかっていたはずです。人の命は何にもかえられない」と憤ります。
専門学校一年生の中村沙織さん(18)=東京都=は、「国民はみんな戦争に反対ですよ。罪のない人が死んでいるから。アメリカの手伝いをすることで日本にも被害がくる」と語りました。
民青同盟は同日、全国二十以上の都道府県で行動にたちあがっています。
新婦人中央本部は、日本人三人がイラクで拘束されている問題で九日昼、東京・文京区小石川五丁目交差点で緊急の宣伝行動をおこないました。
高田公子会長、玉田恵事務局長が訴えました。宣伝をはじめるとすぐにベビーカーを引いた若いお母さんが署名しました。署名は相次ぎました。「私は最初から自衛隊派兵はよくないと思っていた」(四十代女性)、「居ても立ってもいられない。このぐらいのことしかできないけれど」(三十代OL)、「犠牲者が出てからでは遅い。本当に心配」(五十代女性)などと話しながら、「イラクからの自衛隊の撤退を即時求める」署名にペンを走らせます。
若い女性もサラリーマンも中学生もチラシを受け取り、じっと読んでいました。