2004年4月11日(日)「しんぶん赤旗」
【カイロ=岡崎衆史】イラクでの米軍の反占領勢力への武力行使に対して、米占領当局が任命した統治評議会(二十五人で構成)構成員の辞任や批判が相次いでいます。
統治評議会のイヤド・アラウィ評議員とアブデルバシト・トゥルキ人権相は九日、米軍の武力行使に反発して辞任しました。同内閣では八日に、バドラン内相が辞表を出したばかりです
アドナン・パチャチ評議員(元イラク外相)は九日、アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ・アルアラビアで、「この(米軍の)作戦は、ファルージャの人々に対する集団的な懲罰だ」と述べ、「違法でありまったく受けいれられない」と厳しく非難しました。
ガズィ・ヤウェル評議員(北部部族の代表)も同日、カタールの衛星テレビ・アルジャジーラで、ファルージャで三月末に米民間人を殺害した犯人について、「犯罪者であり逮捕に値する」としながらも、「(いまおこなわれているのは)町全体に対する集団的懲罰であり、これを拒否する」と批判。同評議員は、ファルージャの問題が平和的に解決されなければ評議員を辞任すると述べています。
シーア派のアブデルカリム・モハメダウィ評議員は、イラク全土での流血が終わるまで評議員としての資格を停止すると語りました。
クルド人勢力のマフムード・オスマン評議員も、米国のやり方は「逆効果だ」と批判しました。