2004年4月12日(月)「しんぶん赤旗」
米ワシントン・ポスト(電子版)十一日付は、イラク駐留米軍が旧イラク軍元軍人などをかき集めてつくった“イラク軍”が中部の都市ファルージャをめぐる戦闘で米海兵隊を支援してイラク人とたたかうのを拒否したと報じました。同紙がワシントンの米陸軍高官の話として伝えたもので、イラク人による軍隊に治安問題を移行させようとする米当局の計画に新たな疑問が起きているとしています。
同報道によると、米軍がイラク軍を大規模な戦闘作戦に投入しようとしたのはこれが初めて。イラク軍第二大隊六百二十人は五日、ファルージャに向かう途中、首都バグダッドのシーア派イスラム教徒居住区で銃撃を受け、その後、戦闘への参加を拒否しました。同大隊はバグダッド北部のタジにある基地に戻りました。米陸軍高官によると、イラク人兵士は「イラク人とたたかうために兵役についたのではない」と語ったといいます。
イラクでは、最近数日間、軍、民間防衛隊、警察などイラク人の治安部隊の20―25%が辞職、休職あるいは職務不履行の状態になっているといいます。