2004年4月12日(月)「しんぶん赤旗」
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イラクで拘束された三人を救おうと「劣化ウラン廃絶キャンペーン」や「ピースオン」、北海道のNGO(非政府組織)などが全国で集めた自衛隊の撤退と人質の救出を求める署名は、十一日までにおよそ十五万人分になり、一部が内閣府に提出されました。NGO関係者や友人たちが同日午後二時すぎからの記者会見で明らかにしました。
拘束されている三人の友人らは「政府が早い時期に撤退はありえないと結論したため、『見殺しにされる』という思いだった」「自分たちが動かなければダメだと思った」など、口々に思いを語りました。
「ピースオン」の代表が経過を報告。イラク人スタッフが新聞やテレビに人質の救出を訴えた結果、「イラクの有力な宗教指導者が拘束の不当性を表明し、テレビで何度も放映したことが大きな力になった」と説明しました。
会見には拘束された今井紀明さん(18)の母親、直子さん(51)らも同席し、「家族の無事を確かめるまで安心はできません。でも、市民のネットワークがどれほどすばらしいものかを感じました。それがあったから、私たちはここまでこられました」と感謝の気持ちを語りました。