2004年4月13日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ=岡崎衆史】米占領下のイラクでは十一日から十二日にかけても戦闘や爆発事件などが起き、不穏な状況が続いています。
ファルージャでは米軍の包囲下で「停戦」が再度延長されたものの、部分的に米軍の作戦とこれに対する抵抗がつづいています。
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、バグダッド北方のサマラでは、米軍と武装勢力の戦闘で十二日、イラク人十人が死亡、十六人が負傷しました。
サマラ南東のバクバでは同日、道路に仕掛けられた爆弾が爆発し、イラク人警官二人が負傷しました。
アラブ首長国連邦(UAE)の衛星テレビ・アルアラビアも十二日、バグダッド南部で同日イラク人六人が死亡したと伝えました。
バグダッド中心部の連合国暫定当局(CPA)近くでも十二日、三度の爆発が起きました。現地では大きな爆発音が聞こえ、煙が上がっているといいます。
イラク駐留米軍は十二日、バグダッド西方の十一日の戦闘で、米海兵隊員三人が死亡したと発表しました。
一方、イスラム教シーア派聖地の中部カルバラには、十一日からのシーア派祭典アルバインを祝って約百五十万人が集まり、シーア派指導者サドル師支持の民兵などが警備にあたっているといいます。
サドル師は、市民に呼びかけるメッセージの中で、同師支持派の民兵組織「マハディ軍」は「虐げられた人々の側に立っており、皆さんを占領から解放するためにたたかっている」と訴え、すべての民族による一斉蜂起を呼びかけました。