日本共産党

2004年4月14日(水)「しんぶん赤旗」

イラク

米軍、強硬姿勢崩さず

シーア派民兵、3都市撤収


 【カイロ=岡崎衆史】イラクで米英占領軍と交戦を続けるイスラム教シーア派指導者サドル師の民兵組織マハディ軍は十二日、支配下に置いてきた中部の三都市から撤収しましたが、米軍側はサドル師を拘束、もしくは殺害するとの姿勢を変えていません。バグダッド西方のファルージャ近郊では停戦期限が切れた十三日、米軍アパッチヘリコプターが撃墜され、激しい戦闘が続いているもようです。


 マハディ軍は、中部のシーア派聖地ナジャフ、カルバラ、クーファから撤収。

 撤収に当たっては、サドル師側と占領軍との間で合意が成立したとの報道もあります。

 米軍は十三日、サドル師側近のハセム・アラジ師を、バグダッドで一時拘束しました。

 イラク駐留米軍のサンチェス司令官は十二日、サドル師を「拘束ないし殺害するのが米軍の任務だ」とこれまでの立場を繰り返しています。

 米占領当局が任命したイラク統治評議会は十二日声明をだし、ファルージャを含むイラク全土での停戦を呼びかけました。

 バグダッド中心部では十三日、道路に仕掛けられた爆弾でナジャフに向かう米兵一人が死亡しました。十二日、米軍部隊がバグダッド市内のムスタンシリヤ大学を戦車などで包囲し、サドル師支持者だとする学生に投降を呼びかけたといいます。

 イラク北部のキルクークでは十二日、警察署近くに迫撃砲弾が着弾し、警官一人が死亡し、市民四人が負傷しました。


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