2004年4月16日(金)「しんぶん赤旗」
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【ワシントン=遠藤誠二】イラクで命を落とした米兵の家族らが十四日、ワシントンのホワイトハウス前でデモをおこない、米軍の即時撤退をブッシュ大統領に要求しました。
抗議の声をあげたのは、イラク侵攻直前に結成された団体「声をあげる米兵家族」のメンバーら約二十人。
イラクに送られた兵士やすでに犠牲となった兵士を身内にもつ人たちです。
退役軍人や反戦活動家なども加わり、六百人以上の米兵犠牲者の写真を張った横断幕などを掲げてホワイトハウスのまわりを歩き、「米軍をイラクから直ちに戻せ」と唱和しました。
「ブッシュは私の息子を殺した。大統領は、米兵と家族のために祈るというが、私が彼にもとめるのは戦争をやめて遺族に面会に来ることです」。昨年三月に亡くなった海兵隊員の母親、ロサ・ゴンザレスさん(カリフォルニア州在住)は、ホワイトハウスを背に涙を流して訴えました。
息子のヘススさんを失ったフェルナンデス・デルソラルさんは、「ブッシュはうそをついた。そして子どもたちが死んだ。多くのイラクの子も死んでいる。イラクに今必要なのは人道援助であって兵器ではない、直ちに米部隊を戻せ」とよびかけました。