2004年4月17日(土)「しんぶん赤旗」
今国会の焦点の一つである年金改悪法案をめぐって十六日、与党側が衆院厚生労働委員会で採決の前提となる公聴会(二十二日)を単独ででも議決しようとし五月の連休前の衆院通過を狙う緊迫した事態が続きました。
年金改悪法案は、保険料の十四年連続値上げ、給付水準の実質15%引き下げなど歴史的大改悪です。
日本共産党は厚労委員会理事会に出席し「与党は連休前通過を主張してきたが、そのための公聴会設定は認められない。徹底審議を尽くすべきだ」(山口富男議員)と主張。午後に再協議することになったため午前中の審議には出席しました。民主、社民両党は衆院の全審議を欠席しました。
午後の厚労委員会は民主党議員が実力で委員長の入場を阻止して混乱し開かれず、公聴会を議決できませんでした。しかし、民主党が欠席した理事会で与党側は、公聴会の代わりに参考人質疑や集中審議を提案、あくまで連休前通過を図る姿勢を崩しませんでした。
山口議員は徹底審議も尽くさず採決など許されないし、国民の声を聞く公聴会を開かないことも認められないと批判。「不正常な事態をつくりだした責任は与党側にある」と批判しました。