2004年4月17日(土)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 政党の中で一番、清潔だし、政策も共感できるのですが、「共産党」支持が広がらないのはソ連や北朝鮮をイメージしてしまうからだと思います。党名をなぜ変えないのですか。
(北海道・一読者)
〈答え〉 日本共産党は現在の日本と世界の諸問題を解決する民主的改革の政策をもつと同時に、資本主義をのりこえた未来社会への展望をもっています。コミューン(共同)に由来する「日本共産党」という党名には、党創立以来八十二年間の歴史と同時に、その未来の展望がこめられています。
先の第23回党大会で決めた新しい綱領は、党名とも結びついた壮大な人間社会(=社会主義・共産主義社会)の未来像を示しました。その特質は一口に言えば、人間の自由、人間の解放です。「人間が、社会の主人公として、人間の外にあるどんな外力にも従属することなく、どんな搾取も、どんな抑圧も、どんな差別もなしに、たがいに協力しあいながら、人間社会と私たち人間そのものの躍進を実現してゆく社会。そこで人類の限りなき前進という、未来が開けてゆく社会、これが私たちのめざす未来像」(綱領改定討論の不破哲三議長結語)です。
新しい綱領では将来社会のあり方でも「『国有化』や『集団化』の看板で、生産者を抑圧する官僚専制の体制をつくりあげた旧ソ連の誤りは、絶対に再現させてはならない」と明記しました。
もう一つ、日本共産党という名前には、戦前の天皇制の暗黒政治の時代から、主権在民・民主主義の政治の実現、侵略戦争反対の旗をかかげて、生涯をかけた人々の歴史、さらに、旧ソ連や北朝鮮などの無法とたたかい、自主独立の立場を貫いてきた歴史が刻まれています。
新聞やテレビでは、こうした日本共産党の綱領の立場や歴史をゆがめて、ソ連や北朝鮮と同質に扱う報道や論評を繰り返しています。それだけに、党支持を広げるには日本共産党の本当の姿と、未来像=社会主義・共産主義社会の展望=を語ることが大切だと考えます。
(喜)
〔2004・4・17(土)〕