2004年4月18日(日)「しんぶん赤旗」
イラク国民全体を敵に回したといえるほど米軍の軍事作戦が激しさを増すなか、これへの同調を拒否する動きが、イラク国内とともに、米軍主導の戦争を支持してきた「有志連合」国の間でも急速に広がっています。
イラクの首都西方のファルージャでは、米軍が養成してきた「民間防衛隊」員二百人が「町を攻撃などできない」と米軍の作戦への参加を拒否。サドル師支持のシーア派住民への攻撃を米軍が始めつつある南部ナジャフでは、この地域の治安維持を担当するポーランド軍部隊が、このままでは「惨劇」が起きるとして米軍の侵攻を批判しています。
他方、派兵国ポーランドのシュマイジンスキ国防相とウクライナのマルチュク国防相は十六日、ワルシャワで会談。両国防相はイラクに駐留する両国の部隊は「戦闘のためにではなく、安定化のために配備したもの」「(部隊派遣は)通信網や公共施設を守るため」と強調。両国部隊の戦闘への参加を拒否する構えを互いに確認しました。
同じくポルトガルのロペス内相は地元ラジオ局で、ポルトガル軍の任務は治安維持だとし、「紛争が悪化し、治安部隊としての任務遂行が困難になった場合、唯一の解決策は撤退ということだろう」と語りました。