2004年4月18日(日)「しんぶん赤旗」
大幅な保険料アップと給付削減を自動的におこなう歴史的大改悪を盛り込んだ年金改悪法案は、自民、公明の与党が連休前の衆院通過をはかるために一方的に審議日程を設定する構えです。日本共産党は徹底審議を求めていますが、衆院厚労委で採決に向けた動きが強まる緊迫した状況が続いています。
与党は先週末、採決の前提となる公聴会日程を強行しようとしたものの野党の反対でできなかったため、公聴会の開催自体をやめて参考人質疑ですませる方針に転換しました。
その参考人質疑を二十二日に実施するとともに、それに先だって診療報酬改定をめぐる日本歯科医師会の贈収賄事件について参考人を呼んでの集中審議(二十日)と、法案質疑(二十一日)をおこなう日程を固め、あくまで早期の衆院通過をねらっています。
先週末から審議に応じていない民主党は、衆院審議の全面拒否を続ける方針を決めています。
道路公団民営化法案は十九日に滋賀県大津市と大分市で地方公聴会、二十日に参考人質疑、二十一日に質疑をおこなう予定になっています。
ムダな高速道路を今後も造り続ける仕組みに変わりがないなど問題点が噴出しているにもかかわらず、与党は今週以降にも衆院国土交通委員会で採決をねらっています。
米軍のおこなう戦争への支援と国民総動員の体制を具体化した有事関連法案は、十九日に衆院有事法制特別委員会で小泉首相出席の審議が予定されていますが、民主党が審議に応じない戦術をとるなかで、首相出席がなくなる可能性も含めて、どのような審議となるのかは流動的です。
日本歯科医師会の贈収賄事件については参院でも二十日に集中審議がおこなわれます。