2004年4月21日(水)「しんぶん赤旗」
【パリ=浅田信幸】スペインがイラクからの撤退を決定したことを「国際テロに譲歩」したなどという批判の声が派遣国政府から上がっていることに対し、モラティノス外相は十九日、「詭弁(きべん)」だと反論しました。スペインの民間放送局のインタビューに答えました。
マドリードからの報道によると外相は、こうした批判は「水と油をごちゃ混ぜにするもの」とし、イラク戦争開始に際して持ち出されたのは「(テロとは)別の理由で、大量破壊兵器の発見と解体のためだった」と指摘しました。
またテロとのたたかいの重要性と決意を表明するとともに、「何の解決ももたらさないやり方を(イラクで)続けることこそ、われわれの立場からすれば無責任だ」と述べました。撤退の決定を早めたことでは、「主要な同盟国とわれわれの関係を最終的に強め、もっと冷静に、建設的な精神で国連に新たな活力を生み出そうという決定であり、これをなぜ遅らせなければならないのか」と反論しました。