2004年4月22日(木)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の山口富男議員は二十一日の衆院厚生労働委員会で、政府の年金改悪法案が、年金保険料の連続値上げで未納者を増やすなど、年金制度の「空洞化」をいっそう進めると追及しました。
国民年金保険料について社会保険庁の薄井康紀運営部長は、納付率は一九九二年度の85・7%から二〇〇二年度には62・8%に下がり、未納者数は九六年度の百七十二万人から〇二年度には三百二十七万人に増えていると答弁。山口氏は、未納の理由は「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」が64・5%を占めていることなどを示し、政府案では保険料引き上げと未納者増、強制徴収の「悪循環になる」と強調しました。
山口氏は「厚生年金でも『空洞化』が進行している」のべ、厚生年金の加入者実績が厚労省の見通しを毎年二百万人以上下回っていることを指摘。「財界・大企業がリストラで、正規職員を減らし、非正規職員に切り替えていることにある」とのべ、正規労働者が減少し、パート、派遣などが増大していることを示しました。
坂口力厚労相は「確かに正規が減っているのは事実だ」とのべました。
山口氏が「パート、派遣などの加入状況について調査をしたのか」と質問したのにたいし、吉武民樹年金局長はパート労働者について答えるだけでした。
山口氏は「この分野に大きな問題があるのに調査していない。保険料を上げ、給付を下げるのは公的年金の本質を変える重大な改悪だ」と批判しました。