2004年4月24日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の不破哲三議長は二十三日夜、大阪・堺市で開かれた演説会で、イラク問題についてふれ、アメリカの占領統治と自衛隊派兵を一日も早くやめさせようと訴えました。
イラク問題をとりあげた不破議長は、五人の人質の解放への喜びとともに、「国民注視のなかでいよいよはっきりしてきたことがある」と述べ、(1)政府の自衛隊派兵の理由づけが崩れてしまったこと(2)アメリカの占領統治とイラク国民の独立・民主の願いとの対立が浮き彫りになってきたこと(3)そのアメリカが日本を最も有力な同盟国として宣伝しており、日本が派兵に固執して占領軍の応援団という道をこのまま進みつづけるなら、アメリカと一心同体の国として、イラク国民とアラブ・イスラム世界の非難の的となる大きな危険があること――の三つの点をあげました。
つづいて、不破議長は、人質事件の被害者たちの「人道的熱意」を日本の「誇り」と評価する海外の声も紹介しながら、「こういうなかで、日本国民の名誉を守っているのは、日本に自衛隊派兵に反対する世論と運動があること、本当の人道支援に献身するボランティアの活動家がいることだ」と語り、「いま二つのことが大事だ」と、次のように呼びかけました。
「アメリカの占領統治をやめさせ、国連中心でイラク国民の自主独立の国づくりを応援すること。自衛隊を一日も早く撤退させること。――勇気をもってこの声をあげ、自衛隊派兵に固執する小泉内閣が日本国民の声を代表するものではない、多くの日本国民が、独立イラクの復興こそ願っている、ということを、事実をもって世界に示そうではありませんか」