2004年4月27日(火)「しんぶん赤旗」
著名な学者・文化人でつくる「世界平和アピール七人委員会」は二十六日、「武力行使・敵対行為の犠牲になる市民の安全の擁護と紛争の平和的解決を求めるアピール」と「核兵器への依存の即時停止と速やかな廃絶を求めるアピール」を発表しました。同委員会のアピール発表は、一九九六年以来、八年ぶりです。
七人の委員は、伏見康治(物理学、大阪大学・名古屋大学名誉教授)、平山郁夫(画家)、武者小路公秀(国際政治、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長)、土山秀夫(病理学、長崎大学名誉教授)、大石芳野(フォトジャーナリスト、東京工芸大学教授)、井上ひさし(作家、日本ペンクラブ会長)、池田香代子(ドイツ文学翻訳家、口承文芸研究家)の各氏です。
今回、緊急にまとめられたアピールは、平山氏を除く六氏と事務局長の小沼通二氏(物理学者、慶応義塾大学名誉教授)の連名でだされました。
東京都内で開かれた記者会見で、伏見氏は、いまの時勢のなかで、委員を補充して活動を再開したと報告しました。
紛争の平和的解決を求めるアピールでは、米国主導のイラク占領軍によるファルージャでの行為が二度と繰り返されないよう求めるなど、一切の軍事暴力の即時停止を要求。国連の役割の強化や日本国憲法の先駆性を国際社会が確認するよう求めています。
核兵器廃絶を求めるアピールでは、核保有国が二〇〇〇年のNPT再検討会議で明確に約束した核兵器廃棄にむけて行動するよう要求。日本の政権がアメリカの核兵器を中心とする武力に依存する政策を変更することを求めています。