2004年4月27日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】米海兵隊による攻撃が断続的に続くイラク中部ファルージャでは、二十六日も激しい戦闘が発生しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、同日午前、米軍ヘリ二機がファルージャのジョラン地区を空爆。同地区周辺では、海兵隊と武装勢力との間で激しい銃撃戦が発生し、イラク人二人が死亡、九人が負傷した模様です。
米軍は二十五日、同地での停戦条件である武装勢力の武器引き渡し期限を二十七日まで二日間延長しました。また、イラク駐留米軍のキミット報道官は、二十七日から同地で米軍とイラク治安部隊の合同パトロールを開始すると表明しました。
中南部ナジャフでは二十六日、イスラム教シーア派指導者サドル師の拘束か殺害を狙って同市を包囲していた米軍が、中心部への侵入を開始しました。同地からのスペイン軍撤退に伴う動きですが、同日午後には同市で米軍とサドル師支持民兵が交戦するなど緊張は一気に高まっています。
首都バグダッドでは二十六日、米軍が市内中心部のビルを捜査しようとした際に付近で大きな爆発が発生し、停車中の米軍車両四台が炎上。少なくとも米兵一人、イラク人四人が負傷しました。
イラク中南部ディワニヤでは二十五日、スペイン軍部隊の車両が迫撃砲による攻撃を受け武装勢力と交戦、イラク人二人が死亡しました。北部キルクークでは同日、イラク人警察官がパトロール中に迫撃砲で襲撃され、一人が死亡、市民を含む五人が負傷しました。