2004年4月30日(金)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=浜谷浩司】国連のアナン事務総長は二十八日の記者会見で、イラクのファルージャとナジャフで米軍による攻撃が激化していることについて、「被占領国住民に対する占領軍の乱暴な軍事行動は事態を悪化させるだけだ」と、米国に厳しく警告。自制と対話による解決を強く求めました。
同事務総長は、「占領軍が民間人を傷つけようとしているとみなされれば、抵抗はますます強まる」と述べるとともに、攻撃が中東全域に反発を引き起こすと懸念を表明。米政府は「対決を回避するあらゆる手を打つ必要がある」と指摘しました。また同事務総長は、「起きているのが占領への抵抗だとすれば、占領の終結に伴って抵抗は下火になる」と述べて、「主権移譲」が事態の改善につながるとの期待を表明しました。
ブッシュ米大統領は同日、イラク武装勢力に対する総攻撃も辞さない構えを重ねて表明しました。