2004年4月30日(金)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラク中部ファルージャへ攻撃をおこなっている米軍は、二十八日もAC130攻撃機を動員して大規模な空爆や戦車による攻撃をつづけています。
現地からの報道によると、米軍は二十八日もファルージャ北部のジョラン地区を中心に空爆。地上攻撃は市内全域で行われたもようです。また、米軍は二十九日、検問所近くで民間人が乗った小型バスに発砲。乗客四人が殺されたといいます。
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラは、市内の主要道路が遮断され、銃撃を受ける危険があるため住民は外に出られないと伝えています。市民の死傷は多数にのぼるとみられますが、激しい戦闘のために救急車も現場に近づけず、詳しい被害状況は不明です。
他方、米軍当局者は二十九日、米海兵隊が三十日にファルージャから引き揚げを開始し、代わってイラク人の部隊が「治安維持」にあたることで地元住民と合意したと語ったとの報道もありますが、公式には確認されていません。
AC130攻撃機 対ゲリラ戦や夜間作戦用の極めて強力な米軍の地上攻撃機。プロペラ機で、航空機の搭載火器としては最強の105ミリりゅう弾砲などを装備しています。火器がすべて胴体左側についており、左に旋回しながら目標を攻撃します。ベトナム侵略戦争を舞台に誕生しました。輸送機として使用されているC130機を改造したもの。全長は約三〇メートル、全幅は約四〇メートル。