2004年4月30日(金)「しんぶん赤旗」
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学校行事で「日の丸・君が代」を強制し、従わない教職員二百六人を大量処分するなどの東京都教育委員会の教育統制から東京の教育を守ろうと、教育や女性、宗教者、平和団体、労働組合など五十団体が二十九日、東京・新宿区のラポール日教済で緊急集会「学校に自由の風を!」を開きました。
約五百二十人の参加者が会場外にまであふれ、都教委に対する批判の広がりを示しました。
西原博史早稲田大学教授らが講演し、「子どもが自分で考え判断することが脅かされている」と批判。教員や生徒、保護者ら九人が、「私は『国歌』を歌わないことは一度もなかった。しかし教育の場での強制は軍国主義時代への逆戻りだ」(起立せず処分された教員)、「生徒会が、『日の丸は三脚にたてる』ことなどを校長に申し入れたが拒否された」(都立高校保護者)などと告発しました。
参加者は、「都民の声を東京の教育に活(い)かすために、今すぐ…ありとあらゆる人たちに伝え、手をつなぎ、力をあわせ、声をあげていきましょう」との集会アピールを拍手で確認しました。
杉並区から母親仲間を誘って参加した長田恵美子さん(50)は、「自由のない都立高校は嫌で、ことし、子どもを私立に進学させました。公教育が型にはまった子どもたちをつくろうとしているのはおかしい」と語りました。