2004年5月1日(土)「しんぶん赤旗」
厚生労働省の塩田幸雄障害保健福祉部長は四月三十日、都内で開かれた障害者団体の集会で講演し、介護保険制度の見直しで焦点になっている介護保険と障害者支援費制度の統合について「現実的かつ前向きな選択肢だ」と述べ、統合する必要があるとの認識を示しました。
塩田部長は、二○○三年度からスタートし、初年度から財源不足に陥っている障害者福祉の支援費制度について「現行制度のままで長期に安定させて持続させるのは難しい」と指摘。その上で、「介護保険制度はいろいろ問題はあるにせよ、財源の安定確保やケアマネジメント制度など優れた理念とシステムがある。それらを障害者サービスにうまく導入し(障害者福祉を)強化すべきだ」と述べました。
同省は、介護保険法「改正」案を次期通常国会に提出する方針で、現在、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の介護保険、障害者両部会で議論が行われています。