2004年5月4日(火)「しんぶん赤旗」
自民・公明与党が六日にも年金改悪法案の衆院通過をねらうなか、全日本年金者組合国立支部(東京・国立市)は「痛みを押しつける改悪法案の単独採決に強く抗議」し、法案審議のやり直しを求めて連休中、小泉首相あてにファクスを送る取り組みを進めています。三日、東京・日比谷で開かれた憲法集会にも参加しアピールしました。
憲法二五条にちなんだ毎月二十五日の署名・宣伝行動を全国に先駆け約八年前から始めたという同支部。「低額の年金まで15%削減し、生存権を侵害する年金改悪をやめさせよう」と、四月は百三十回近い署名・宣伝行動を実施。これまで二千筆以上の署名を集めてきました。労組への申し入れでは「組合員全員に働きかけるので百枚以上の署名用紙がほしい」と協力を申し出る組合も生まれています。
同支部の斎藤鉄也さん(75)の年金は月八万円。「年金で足らず貯金を取り崩して暮らしています。15%もカットされると暮らせない。憲法二五条は自分の課題ですよ」
年金者組合の宣伝で初めて二五条に触れて感動したという藤田充さん(66)は、「すでにもらっている年金まで削る政府のやり方はとんでもない」と怒ります。
支部長の松岡勉さんは「改悪は憲法で保障された生存権の侵害以外の何ものでもありません。こんな史上最悪といわれる悪法をわずかな審議で公聴会も開かずに可決する与党のやり方は到底認められない」と語っています。