2004年5月5日(水)「しんぶん赤旗」
保育所の入所を申し込んでいるのに空きがなくて入れない待機児童が、二〇〇三年十月一日時点で前年同期より約千人多い四万四千二百八十五人に達したことが四日までにわかりました。厚生労働省が毎年四月と十月に実施している全国的な調査で、過去最多の待機児童数となりました。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員の求めに応じて厚労省が明らかにしました。
都道府県別では、東京都が最多で八千八百三十人。続いて大阪府七千九十七人、神奈川県五千二百三十七人。政令市では、大阪市二千二百九十六人、横浜市千八百九十六人、川崎市千三百七十人と続いています。
希望の認可保育所を申し込んでも入れず、一時的に無認可保育施設などを利用している子どもたちを含めると、待機児童は六万七千七百九十五人にのぼります。厚労省は従来、こうした子どもたちを待機児童として集計してきましたが、小泉内閣になった二〇〇一年から除外しています。
今年度は小泉内閣が実施してきた“待機児童ゼロ作戦”の最終年です。しかし、同省保育課の担当者は「“ゼロ作戦”終了後も待機児童をなくすことはむずかしい」と話しています。
保育所数は一九八五年の二万二千八百九十九カ所を最高に年々減少。二〇〇一年度に十六年ぶりに増加し、その後もわずかに増えていますが、公立保育所は〇一年度以降も四百五十八カ所減っています。