日本共産党

2004年5月7日(金)「しんぶん赤旗」

イラク人拷問・虐待

米大統領謝罪せず

「間違いも起きる」自己弁護


 【ワシントン=遠藤誠二】米軍兵士がイラクの収容所で拘束イラク人を拷問・虐待した問題は五日、米国でも大きな問題に発展、議会からはラムズフェルド国防長官の責任を追及する声が高まりました。同長官は七日に上院軍事委員会で証言することになりました。

 共和党のマケイン上院議員は、軍事委メンバーはテレビで報じられるまで虐待について知らなかったと発言。上院外交委のバイデン議員(民主党)は「責任があるならラムズフェルド長官は辞任すべきだ」と語りました。上院軍事委のウォーナー委員長は七日に同長官を呼んで公聴会を開くことを決めました。

 米紙ワシントン・ポスト六日付はホワイトハウス高官の話として、大統領がラムズフェルド長官に私的に異例の注意を行ったと報じました。

 ブッシュ米大統領は五日、米出資のアラビア語衛星テレビ局アルフーラのインタビューで、少数の兵士による間違いだったと釈明。しかし被害者やその家族、イラク国民への謝罪はせず、「民主主義(国家)ではすべては完全ではない。間違いも起きる」と自己弁護しました。

 バグダッドからの報道によると、ブッシュ大統領の発言を聞いたイラク人からは「米国人に民主主義はない」「サダム(フセイン元大統領)以上の弾圧者だ」などの声が上がっていると伝えられます。


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