2004年5月7日(金)「しんぶん赤旗」
【パリ=浅田信幸】バグダッドで米軍に拘束されたイラク人の拷問・虐待問題について、スイスのジュネーブに本部を置く赤十字国際委員会は「写真よりも悪い事態」が起こっていると非難の声をあげています。
六日付仏紙ルモンドによると、赤十字国際委員会の広報担当アントネラ・ノタリ氏は「そこで何が起こっているのか、私たちは写真を必要としなかった」と同紙に語りました。
昨年十月以降、現地の米英連合軍当局に、次いでワシントンとロンドンの上級機関にも報告書を提出していたことを明らかにしました。
ノタリ氏は「確かに写真は衝撃的だが、私たちの報告はもっと悪い」と発言。「私たちは知っていたし、アブグレイブ(収容所)で起きていることを抑制するのは可能だと米国に言ってきた」とのべています。