2004年5月8日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の山口富男議員は七日の衆院厚生労働委員会で、年金改悪法案「修正」の自民、公明、民主の三党合意について質問し、政府案の問題点を何ら是正せず、消費税増税に道を開く危険性があると追及しました。
山口氏は、「修正」案で「社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直し」を行うとしているのは、「財源として消費税を入れる道を開くものではないか」と質問。小泉純一郎首相は「介護、医療保険の見直しもある。消費税は何パーセントがいいのか、与野党協議で大きな議論になる」と認めました。
三党合意では、年金保険料について「必要に応じて検討を加え」るとしています。山口氏は、保険料を引き上げて固定化するという政府案の前提が崩れることになると追及。小泉首相は「結論が出ればそれに従う」とのべ、保険料の上限が固定されないことを認めました。
山口氏は、小泉首相が就任直後に大企業のリストラ支援、パートや派遣など不安定雇用化を促進する発言をしていることをあげ、「そういう政治姿勢が年金空洞化をつくる方向に作用している」と追及しました。
小泉首相は「終身雇用、常用雇用にこだわると企業も人が雇いにくくなる」と合理化。山口氏は「どんな調査でも正規職員にしてほしいというのが多数派だ。国民の暮らしに目を向け、無年金者、低額年金者の問題にきちんと改革の手を入れるべきだ」と強調しました。