日本共産党

2004年5月8日(土)「しんぶん赤旗」

米軍のイラク人拷問・虐待

判明は氷山の一角

全ぼう調査 人権団体が主張

「千人単位で敵をつくっている」


 米軍兵士がイラクの収容所で拘束イラク人を拷問・虐待した問題で、国際人権団体は、写真で明るみになった虐待は氷山の一角にすぎないと指摘し、全ぼうを明らかにするために独立した調査を行うべきだと主張しています。


 イラクで活動する人道援助団体の「クリスチャン・ピースメーカー・チーム」によると、過去九カ月間に収容所に収監された経験をもつ数百人のイラク人から聞き取り調査を行った結果、およそ80%の人が殴られたり服を脱がされたりといった虐待を経験したと証言しました。

 同チームのブリーシンガ調整担当は「米国市民と同等の権利を持っていると感じて収容所から釈放されたイラク人はほとんどいない。米軍は千人単位で敵をつくり出している」と述べ、米軍の姿勢を批判。「最終的にこの実態が明らかになれば、私たちがいま目にしているのは氷山の一角にすぎない」と語りました。

 国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」のコウリー中東問題広報担当は、同団体が昨年来、米軍兵士による収容者への虐待の事実を告発し、調査を行うよう再三にわたって要求してきたことを明らかにしました。

 同氏は、「私たちが求めている調査は、米軍が行ってきた調査よりも徹底したものだ。軍隊による調査では全ぼうが明らかになるはずがない」と述べ、独立した調査を行うよう要求しました。


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