2004年5月11日(火)「しんぶん赤旗」
バグダッドからの報道によると、イラク占領米軍は九日深夜から十日にかけて、首都バグダッドのシーア派居住区サドルシティーにあるシーア派指導者ムクタダ・サドル師の拠点を攻撃、十日未明には建物を空爆し破壊しました。真っ赤な炎が空高くあがったといいます。米軍によると、この戦闘でサドル師の武装民兵組織の十六人を殺害したといいます。サドルシティーにたいする米軍の攻撃は八日連続。
他方、米海兵隊は十日、装甲車などで、バグダッド西方のファルージャに再突入し、行政府周辺に展開しました。同部隊には、イラク人の防衛隊が同伴しています。海兵隊の突入は四月末に撤退して以来初めてです。
これにたいして、サドル師側近のカイス・アルハザリ氏は十日、ナジャフで、サドル師が米軍にたいする戦闘をイラク全土で繰り広げるよう指示したと述べ、「われわれの抵抗闘争は第二段階に入った。占領軍にたいする忍耐は切れた」と語りました。
アルハザリ氏はまた、「占領者の軍事行動は、聖地カルバラとナジャフで一線を越えた。われわれはいまや全土でたたかう」と述べました。