日本共産党

2004年5月14日(金)「しんぶん赤旗」

殺害された米国人男性

遺族が米政権批判

“占領当局が拘束、出国遅れた”


 【ワシントン=遠藤誠二】イラクで国際テロ組織アルカイダ系と見られる武装グループに捕えられ殺害された米国人男性の遺族が、米軍の対応に誤りがあったとブッシュ政権を批判しています。

 殺害されたのはペンシルベニア州出身の通信技師、ニコラス・バーグさん。遺体はバグダッド郊外で発見され、米国本土に移送されましたが、十二日には国際テロ組織アルカイダのインターネット・ホームページで、首を切られる映像が流され、米国民に衝撃を与えました。

 米メディアが伝えるところによると、ユダヤ系米国民のニコラスさんは三月中旬にイラクを訪れましたが、現地で仕事が見つからず、三月二十四日、月末に帰国することを家族に伝えました。その直後に北部モスルでイラク警察につかまり、米当局に引き渡され十三日間拘束されたといいます。

 家族が連邦地裁に四月五日、ラムズフェルド国防長官と国防総省を相手に拘束は不法と訴訟をおこしたところ、ニコラスさんは翌日に釈放されましたが、その後、行方不明となり殺害されました。

 ニコラスさんの父親、マイケル・バーグさんは、占領当局が理由もなく息子を拘束したために帰国が遅れ、結果として殺害されたと主張しています。


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