2004年5月16日(日)「しんぶん赤旗」
イラクの人質事件の被害者でフォトジャーナリスト、郡山総一郎さん(32)が緊急参加した憲法フェスティバル(主催、実行委員会)が十五日、東京・千代田区の九段会館で開かれました。「憲法の危機」「いま、足もとから考える 育てよう平和のこころ 伝えよう憲法のこころ」をテーマに、約五百人が参加。
郡山さんは、拘束されたときのシャツを着て登壇。「イラクの人たちといっしょにご飯を食べ、肌で生活を感じられたのはよかった」と、取材活動をスライドで紹介しました。救出に力を尽くした反戦・平和の運動をしてきた人たちに感謝を表明しました。
郡山さんは、ジャーナリストとしての「自己責任は、イラクで見た事を伝えることだと思う」と強調。「自分たちを拘束したのは親族が殺された人たちだった」「武器を持った人道支援なんてありえない。高遠菜穂子さんの言葉ですけど、人道支援は丸腰でなければならない」「米軍占領を助ける自衛隊派兵は歓迎などされていない」などと訴えました。
高橋哲也・東京大学教授や漫画家の石坂啓さん、伊藤千尋・元「朝日」ロサンゼルス支局長らが、イラク人質事件で「日本政府は国民の命より、自衛隊派兵を優先させた」などと批判しました。
歌手のきたがわてつさんが日本国憲法前文と九条のうたで平和のメッセージをアピール。東京朝鮮第一初中級学校舞踏部の子どもたちが民族舞踊を、「はなこりあ」の青年は「よさこいアリラン」を披露しました。