2004年5月18日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小泉大介】イラクの首都バグダッドにある米主導の占領機関、連合国暫定当局(CPA)本部近くで十七日朝、自動車爆弾が爆発し、イラク統治評議会のエッゼディン・サリム議長らイラク人九人が死亡、米兵二人も負傷しました。
現地からの報道によると、爆発は、サリム議長がCPA本部に入るため、検問所で待っていた際に発生。近くの自動車数台が大破しました。
サリム議長はイスラム教シーア派組織ダアワ党幹部です。イラク統治評議会議長は一カ月ごとの輪番制で、同氏は五月の議長を担当していました。
同評議会メンバーがテロ攻撃により死亡したのは、昨年九月のハシミ氏に次いで二人目ですが、最高幹部が殺害されたのは初めてです。
イラクでは六月末までに「主権移譲」が計画されており、サリム議長は十二日、現在イラク訪問中のブラヒミ国連事務総長特別顧問と会談していました。今回の事件で、この計画に新たな混乱が生まれる可能性もでています。