日本共産党

2004年5月20日(木)「しんぶん赤旗」

緊急対処事態

鎮圧措置を加える

有事法案 自公民が共同「修正」案


 自民、民主、公明三党は十九日、有事関連法案の共同「修正」案を衆院有事法制特別委員会に提出し、提案理由説明を行いました。共同「修正」案は民主党が十四日に提出した「修正」案を取り下げて提出されたもの。

 共同「修正」案では、有事関連法案のうち「国民保護法案」に定められている「緊急対処事態」への対処に関する規定を、昨年六月に成立した「武力攻撃事態法」に盛り込み、政府が「緊急事態対処基本方針」を作成することを定めています。同方針には、「緊急対処事態」における攻撃の鎮圧措置などを盛り込むとしています。

 また、「武力攻撃予測事態」や「武力攻撃事態」に加え、「緊急対処事態」に対処するため、政府の現地対策本部を設置することや、政府による「緊急対処事態」の認定を国会が事後承認することも盛り込みました。

 民主党の「修正」案では、地方自治体や民間企業・団体(指定公共機関)も「緊急対処事態」への対処の「責務」が定められていましたが、共同「修正」案では削除されました。

 今回の「修正」によっても、米軍の海外での武力行使に自衛隊が参戦し、地方自治体や民間企業・団体、国民をまるごと動員するという有事関連法案の本質は何ら変わりません。


 緊急対処事態 日本への武力攻撃とは異なり、(1)武力攻撃事態の手段に準ずる手段を用いて多数の人々を殺傷する行為が発生した事態(2)当該行為が発生する明白な危険が切迫している事態―と規定されています。「後日、武力攻撃事態と認定される事態を含む」としています。政府は、航空機による自爆テロなどを例示しています。

 政府は当初、「緊急対処事態」を想定していませんでしたが、大規模テロへの対処を主張する民主党の要求を入れ、同事態への対処規定を加えた経緯があります。


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