日本共産党

2004年5月22日(土)「しんぶん赤旗」

結婚式爆撃

イラク内外から非難

新郎新婦も死んだ

米軍は正当化、謝罪拒否


 イラク占領米軍がイラク西部のシリア国境付近の村を武装ヘリコプターで爆撃し、民間人四十人以上を殺害した事件について、同地域の戦闘を指揮する米海兵隊のマティス少将は「外国人戦闘員の隠れ家を攻撃したのだ」「戦争ではよくないことも起こる」「部下の行いについて謝罪する必要はない」と開き直っています。住民は、「うそだ。戦闘員などいない。抵抗もしてない。新郎と新婦も死んだ」「(米軍は)結婚式を行った二軒の家を攻撃し、それから村を破壊した」と怒りの声をあげています。

 住民は「皆が寝静まった夜中の三時ごろ襲撃してきた」と証言。現地のイラク人警察は「攻撃が始まったのは午前二時四十五分ごろだ」とし、死者の数は四十二人から四十五人、うち子どもが十五人、女性は十人だとのべています。また、死者の中に披露宴に出た地元の有名歌手が含まれていることも判明しました。

 米中央軍司令部は、海兵隊の部隊が午前三時に作戦を行ったが反撃されたので爆撃したと発表。イラク占領米軍のキミット准将は二十日、「地上で攻撃を受けたので反撃した。交戦規定に従って作戦を行った」と主張した上で、「状況は確認する」と語りました。

 赤十字国際委員会(ICRC)の報道官は「過剰な武力行使は、国際人権法に違反する」と非難。イラク統治評議会からも「彼ら(米軍)の話は説得力がない」(マフムド・オサマン氏)と批判の声があがっています。


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