2004年5月23日(日)「しんぶん赤旗」
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「憲法・教育基本法改悪を許すな」と二十二日、東京・千代田公会堂に約七百人が集まり、「みんなのつどい」を開きました。広範な研究者や文化人、教職員組合、市民団体による実行委員会が主催したもの。歌やコントを交え、改悪を許さない運動をひろげていこうと語り合いました。
広島の中学生たちが作詞した平和の歌の合唱で開会。主催者としてあいさつした自由法曹団の黒岩哲彦さんは、有事関連法案の衆院通過が強行され、こんどは戦争に参加していく人づくりのための教育基本法の改悪が狙われていることを厳しく批判しました。
「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」呼びかけ人の小森陽一さん(東京大学教授)は、教育基本法は人格の完成を目標とし、国策人材教育をおこなわないとたからかに宣言していると強調。おとなの責任として子どもたちの人格を守っていくために、教育基本法の改悪を許してはならないと訴えました。
ジャーナリストの斎藤貴男さんは、現在の日本で戦時協力体制がすすみ、学校現場では教員と子どもの人権が踏みにじられていると告発。政府と財界が差別と戦争の方向をめざしているとき、今日の集会のような国民の連帯が重要になっていると強調しました。
子どもたちの発言に続き、「憲法を輝かそう」と航空関連の労働者やキリスト者、青年の勤労権を守ろうと活動する青森の連絡会代表らが登壇して報告。「教育基本法を生かそう」と、公費助成運動のとりくみや障害児教育を守る運動、日の丸・君が代の強制を許さない運動も次々と報告されました。全日本教職員組合の石元巌委員長は、少人数学級が全国にひろがっているのは、教育基本法の実現であるとのべました。日本科学者会議の浜林正夫さんが、地域に戻って無数の懇談会や学習会を開いていこうと訴え、会場は大きな拍手でこたえました。